VSCode + Copilot から、Windsurfに切り替えて、1ヶ月ぐらいたった。その感想。
結論からいうと、そこまでの恩恵は感じなかった。かといって、悪い点もない。Copilotに戻しはせず、今後も使い続けるけど、2025年3月現在では急いで移行するほどでもない。
移行前
メイン環境がPycharm, IntellijなどのJetbrainsで、VSCodeも時々使うので、両環境で動くCopilotを使っていた。最近はAIの恩恵が大きい、VSCodeにシフトしつつあった。
Cursorは出始めの時に試したけど、そこまでの良さが感じられず、ずっとJetbrainsとVSCodeを使い続けていた。
今までAIエディタにシフトできなかった理由
Cursorがどんどん良くなっていっているらしいというのはわかっていたが、本業の関係でなかなかシフトできなかった。
本業のメイン案件はデータエンジニアの案件。メイン言語はPythonだが、データをいじる系のコードをdebugしたいとき、VSCodeだと力不足なのでPyCharmを使っていた。チーム開発で規模も結構大きいので、Jetbrainsの優秀なGitクライアントを使いたいというのもあった。VSCodeのGitクライアントはイマイチすぎる。
またScalaも使うので、Intellijは必須だった。Java系は未だにVSCodeでは厳しいイメージがあるが実際はどうなんだろ?
DataGripも便利すぎる。
Local Historyにも慣れすぎていて、移行のコストが高かった。Local History自体は別にそこまで必要でないが、この機能で実現できていると思われる修正した箇所順にどんどんJumpしていける機能がある。おそらくこれができるのはJetbrainsだけで、他のエディタへの移行の障壁になっていた。
というわけで、AI全盛の今でも脱Jetbrainsができずにいた。
Windsurfを使いはじめた理由
AI全盛の今、いつまでもJetbrainsを使い続けるのは、どうなのかと思い、少し前からVSCode+Copilotをメインに使うようにしていた。
本業のデータエンジニア案件を止めようと思って、これを機にJetbrainsを捨てて一度、VSCodeのみにしようと思った。Jetbrainsを使わないなら、Copilotにこだわる理由もなく、今一度AIエディタを試してみようと思った。
VSCodeは色々使いづらいところがあって、できればVSCodeベースでない別のエディタを使いたかった。Zedに期待していたが、やはりまだいろいろと機能不足。特にEasy Motionがないのが辛い。
というわけで、VSCodeベースのものを使うことに。Cursorの対抗馬としてWindsurfがあるのを知り、機能的にも遜色なさそうなので、どうせならと思って使ってみた。
使った見て感じ、よさそう。trialのクレジットは2,3日ぐらいでなくなったので、そのまま課金して使い続けている。
Windsurfを使ってみた感想
AIの精度
世間で騒がれているほどの良さは感じなかった。特に補完の精度はあまり良くない。Tagで修正提案箇所にjumpしてどんどん修正していけるのは良いけど、精度がイマイチ。インデントしたいだけなのに、予期しない修正が入ることもしばしば。便利さと精度の悪さのストレスを天秤にかけると便利さが勝つのでONにはしている。
チャットやコード生成は、Copilot Editsよりは使いやすい。でもそれはUIの話で、機能的にはあまり違いがわからない。
テストコードや使い捨てのscriptの生成、lintの修正や似たようなコードの水平展開などには使える。でもそれは、Copilot Editsにもできたこと。あえて、Windsurfを使う理由としては弱い。
WindsurfもCopilot Editsも複雑な実装箇所をこなせるほどではない。コンテキストをガチガチに入力すれば、それなりのコードは生成されるがそれでも手直しは必要になる。コンテキスト入力や手直しの手間を考えたら、自分で書いた方が早い場合もある。
なので普段の実装でWriting(CopilotでいうEdits)を使用することはあまりない。Chatは結構使っている。でも繰り返しになるが、Copilotとの差はそんなに感じられない。
不便な点
Windsurfならではの不便な点としては、拡張周りが少し頼りない。デフォルトでは、使えないVSCodeの拡張が多すぎるので、設定が必要。設定を終えてもPylanceなど使えないものもある。
今の所は全部代替策があるので、Windsurfを止める理由にはなっていない。が、その辺の手間を避けたいならCursorの方が良いかもしれない。
他に色々不便な点があるが、それはVSCodeベース起因のもの。Windsurfだからという理由ではない。
VSCodeのGitクライアントが使えなさすぎるので、GitLens Proにしてみた。でもこれに課金するのは、どうなのかなと思っている。機能に対して価格が高すぎるし、付随してくるデスクトップアプリGitKrakenもあまり使いやすくはない。JetbrainsのGitクライアントが良すぎた。
総論
VSCode+CopilotからWindsurfにしてみた。悪くはないけど、使用感はそこまで変わらない。世間がさわぐほど劇的な違いはない。AIが流行ってきて技術系の情報ソースでYouTubeが増えた。でもYouTuberは物事を大げさに言う必要があるので、あまり真に受けないほうがよいということを再認識した。
VSCodeベースのエディタは個人的には使いづらい点が多いので、そのうちまたどこかへ移行したい。AIエディタ過渡期の今は候補先が他にないので、受け入れるしかない。