ポエム

人生100年時代のエンジニアの生存戦略を考える

昨今、人生100年時代と声高に言われています。人生100年時代、エンジニアはどういうライフプラン、生存戦略を持って生きていけばいいのでしょうか。

今回はこのことについて、自分なりに考察してみました。

人生100年時代に合わせたマインドセット

私は健康にそれなりに気を使っていますし、今後の医療や予防医学、健康全般の研究の発達を考慮すると、100歳ぐらいまで生きる可能性が高いでしょう。(私自身は120歳ぐらいまで生きる気でいますが😏)

私は今アラフォーのフリーランスのエンジニアです。まだ人生、半分以上残っています。著書『ライフシフト』にもあるように、従来の教育・仕事・老後を構成要素とした3ステージの人生モデルは通用しそうにありません。なので、人生100年時代に備えた行き方、人生モデルを考えていく必要があります。

これはまだ現代ではロールモデルはありません。日々、勉強しながら自分自身で手探りで構築しいくしかないでしょう。

なぜ従来の3ステージ人生モデルが通用しなくなるのか

理由は『ライフシフト』にも記述されている通りで、

老後の期間が長くなる -> 老後の給付が遅れる -> 老後は経済的に苦しくなる

からです。

また、更にフリーエンジニア特有の理由として、3ステージの真ん中の仕事ステージの期間が、普通の企業勤めの人より短くなるリスクが高いというのもあります。ただでさえ崩壊した3ステージモデルですが、フリーランスエンジニアには更により通用しそうにありません。

エンジニアの今後

GAFAMの技術者向けのサービスの蔓延

エンジニアは2022年の現在においては需要があり、給料も結構いい方ですが、これは今だけという見方が有力かと思います。今後、技術が進歩するにつれて、技術者に求められるスキルはどんどん簡単になっていき、また必要とされる技術者の絶対数もどんどん減少していくと思われます。

GAFAMのようなトップオブザトップのエンジニアは必要ですが、一般企業のエンジニアはそれほど必要でなくなっていくでしょう。GAFAM、特にGoogle、Amazon、Microsoftがどんどんシステム構築が簡単になるサービスを展開していっていますが、今後もこの流れは変わらないでしょう。

一つ例を挙げると、少し前にAWSでAmplifyというサービスがリリースされました。これはインフラ、さらに言えばバックエンドも半分ぐらい隠蔽されており、フロントだけでWebサービスを立ち上げることができるサービスです。技術は進歩してるといっても、裏で使われる技術が進歩しているだけです。GAFAMようなエンジニアは別として、一般のエンジニアはこういった裏で動いている技術は知らなくて済むようになってきています。

淘汰されていくエンジニア

なので、このままシステム構築が簡単になっていく流れが加速していくと、これまでのように一般企業がシステム構築を外注するといったことは今後なくなっていくかもしれません。なぜなら、そのユーザー企業で小規模の専門性の低い技術者を雇えばそれで済むからです。

今現在、この外注は低品質なシステムの要因となっています。月額一人いくらといった契約なので中抜きがしやすく、多重請負が蔓延しています。多重請負は、技術レベルが一向にあがらず無駄な工程で労働時間だけは長いという悪質な職場環境の要因となっているので、この外注がなくなることは多くのエンジニアが望んでいることでしょう。ですがそうなると、皮肉にも今のエンジニアが働く場所もなくなってしまいます。一般企業で必要とされる小規模のエンジニア枠の争奪戦が始まるかもしれません。そうなると、技術不足のエンジニアやビジネススキルやマネジメント能力のないエンジニアは淘汰されていくことでしょう。

エンジニアがライフシフト3.5/4.0シナリオを行うために

『ライフシフト』には3.5シナリオ、4.0シナリオという考えが記載されています。これは従来の教育・仕事・老後の3ステージに0.5ステージまたは1ステージを付加して、3.5ステージないし4.0ステージにする必要があるという考えです。

3.5シナリオの0.5は、仕事ステージの延長、引退後もキャリアを活かして同種または近い仕事をして仕事ステージの期間を長くとりましょうというシナリオです。4.0シナリオは、早い段階から変化の必要性に気づき、引退後も更に別のこれまでのキャリアの上位職種や企業などで更に仕事で1ステージ生きましょうという考えです。

前述の通り、エンジニアは淘汰される時代が来る可能性が高いです。それが10年後か20年後なのかはわかりませんが、今のまま安穏とエンジニアリングをしているだけだと、この3.5/4.0シナリオの人生は実現できないでしょう。

では、どうすればいいのか?

冒頭にも記載したとおりロールモデルは存在しません。『ライフシフト』にも回答など書いていません。この本に書かれているのは、健康に気を使い、良好な人間関係を構築し、スキルと知識を得るために勉強しましょうと言っているだけです。

健康と人間関係は大前提として、勉強は何を学んでいけばいいのでしょうか? やはりこれも絶対的な正解もありませんし、人によって学ぶべきことも違ってくるでしょう。自身で学び行動し続け、そしてそれを改善していくしかありません。

本を読み続ける、エンジニアとして技術職を邁進してきた人は、マネジメントやビジネススキルが必要とされる案件にチャレンジしてみる。もしくはGAFAMに採用されるようなトップオブザトップのエンジニアを目指して技術を突き詰めていく。結局は、昔からある技術orマネージメントの選択しか私には思いつきませんでした。

私自身はアラフォーという中年なのですが、マネジメントは性に合わず、かといってエンジニアとしてはトップ層ほどの技術力はないという宙ぶらりんな状態です。とりあえず、技術や知識の幅を広げたいと思って、今はUdacityでデータエンジニアの勉強をしています。これがエンジニアのライフシフトの観点から、意味あることなのかどうかはわかりません。とりあえず行動して、日々、試行錯誤していきます。