先月末ぐらいからAmazonのオーディオブックのサービス、Audibleが1500円/月で聞き放題になりました。それまでは同額で1冊/月だったので、かなりの価格破壊です。
今回はこの価格改変のすごさについて考察してみたいと思います。
Amazon Prime VideoやKindle Unlimitedとは何が違うのか?
Amazonは今回のAudible以外にも、コンテンツ配信系のサービスではPrime VideoやKindel Unlimitedがあります。個人的には、これらは正直そこまで魅力を感じてはいませんでした。
Prive VideoはPrimeサービスに付与しているので、使おうと思えば使えるのですが、ほとんど使ったことがないです。やはり対象が限られているので、必要となることがありません。自分がピンポイントで見たいと思ったものが、サービス対象になっていることはまれです。
Kindle Unlimitedにも同じ理屈が当てはまります。Unlimitedは書籍読み放題のサービスですが、対象は限られます。さらに読み放題ということもあって、読書が雑になります。それほど読みたくない本も無理やり読もうとするなどの理由で、このサービスは個人的には使う気が置きません。
ただしAudibleは別です。Audibleも対象は限られるサービスではあるのですが、そもそも耳読は読書のついでみたいなものです。耳読をするときは、何か他の作業と並行していることが多く、耳読そのものにそこまで品質を求めていません。しかし、目で読むことはできないけど、耳で聞けるという状態は往々にしてあります。なので、品質よりはコスパが重視されるサービスです。そのニーズが、今回の聴き放題という価格改変に合致しました。
一強になったと感じる理由
使わなくなったaudiobook.jp
audibleが聴き放題になるのか。これは嬉しい!https://t.co/YMLiNqdFyyはもう使わなくなるかもなー
— tamtam@ブログ毎日更新に挑戦中 (@tamtam_output) January 6, 2022
以前このようなツイートをしたのですが、本当にそうなりました。
私はAudibleが1500円/月で1冊/月のころは、その1冊を消化したあとは、audiobook.jpで数冊購入して聞いていました。audiobook.jpはPCでは聴けない上に、アプリでは時々レジュームが切れて最初から再生になってしまう、倍速の設定値は固定値、料金体系がわかりづらい、キャンペーンで買わないとコスパが悪い、などいろいろ不便はあったのですが、Audibleにはない本もあったので、使用していました。
しかし、Audibleが聴き放題となった今、これらのデメリットを受け入れてまで使う理由は無くなってしまいました。
audiobook.jpにも聴き放題プランはあるのですが、かなり対象が限られます。安めに設定されているとはいえ、実質聞きたいものは聴けないので、別途購入が必要になるというストレスのかかるサービスです。だったらもうAudibleでいいのではと思ってしまいます。
Audibleにはもうどこも勝てない
audiobook.jpはAudibleより低品質、低価格という聴き放題を提供しているということで、サービスの棲み分けができているようにも感じますが、ニーズは少ないのでは? と個人的には思っています。そもそも耳読をする層は、こういったサービスに月数百円を惜しむぐらいならその分、サービス、UXを良くしてよと考える人がほとんどだと思います。
audiobook.jpがこの先生き残るには、Audibleよりより低価格で同品質のサービスを提供するしかないと思うのですが、それは難しいでしょう。Audibleとはそもそも事業の目的が違います。audiobook.jpは商売なので、利益を目的としているサービスです。そのため安くすることには限界があるでしょう。その点、AmazonのAudibleはAmazon本体のECのためのデータ取得が主目的です。データ取得できるなら、利益が出来でなくてもいいぐらいの考えでやっていると思われます。なので価格勝負では、Amazonには勝てないでしょう。
さらに、ユーザー側のデータ提供に対する意識が変われば、ますます勝てる要因はなくなります。今はユーザー側はできればデータを提供したくないという意識があるでしょう。しかし、この先データを提供すればより良いサービス、UXがAmazonの全サービスで得られるという認識が広まれば、ユーザーは進んでデータを提供したくなるかもしれません。そうなる価格が多少高くても気にならなくなるかもしれません。そうなるとますますaudibook.jpをはじめとした競合他社はAudibleには勝てなくなるでしょう。
起業でやるサービス
今回の例からも分かるように、起業でサービスを立ち上げる場合はGAFAMとぶつからないニッチ産業を選ぶ必要があります。もしくはGAFAMが追いつけないぐらい先行する、ペイアウト戦略でGAFAMに買った方が早いと思わせるぐらいの勢いで成長する覚悟でやるしかなさそうです。audiobook.jpは後者だったかもしれませんが。この先どうなるか気になるところです。
